読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ピロートーク

やがて性愛

やくざ死す

愛だの恋だの 怒ったり主張している ○○のすすめ

会社で一人残業している時に、別の部署のカッコいい先輩が来る。
「頑張ってるね、大変?」と、自販機で買った飲み物を差し入れしながら聞いてくれたら、何て答えるのが正解か?

 


具体的でありきたりなシチュエーションを例に出して、なんかモテる友人に聞いてみた。

「はい、頑張ってます。でも、ちょっと悩んでいて…って目を伏せるの。そうしたら、今後その先輩が気にかけてくれてるようになるでしょう。それで相談したいことがある、って連絡先を交換するのよ。そしたら外で会えるようになるわよ」と。


わたしは駅前のチェーン店のコーヒーショップで絶望した。

「そんなの…ズルじゃん!!!!」と言うわたしに、彼女は「物の言い方って大切よ」と笑う。
わたしならきっと「ハイ!頑張ってます!しんどいですけれど、どうにかしなきゃっすね!何とか22時までには終わらせたいっす!!!」と答えてただろう。反応が体育会系。
「体育会系だって恋がしてえよ」とわたしは意味不明の涙を流すことになった。

 

そういうわたしも男の人とお付き合いをしたり好意を寄せられたことが何度かあるので、そういった反応が全てでは無いということは分かっている。でも、要するに、モテるタイプではないし、【そういうモテ方】をしたことが無い。

【そういうモテ方】をする人は、どこにでも一定数居る。そして彼女らの彼氏は、クラスメイトやバイト先の人やSNSを通じて会った人、とかでは無く「カード発行センターで担当してくれたお兄さん」や「学校の先生」や「公園で知り合ったバンドマン」みたいなことが多い。
わたしとしては「知りあうことは出来るとしても、どうして付き合うって流れになるの???」と疑問でしょうがなかった。で、ようやく出た答えの一つが上記の“弱みを見せる”らしい。

 


この前「その男、凶暴につき」を見たんです。北野武初監督作品の映画。タイトルどおりバイオレンスシーンが多いんですが、わたし、いたく感動してしまいました。
それでね、好きな彼に、たけしのこと。話すじゃないですか。

「この前、たけしの映画見たのよ。それで、たけしが凶暴な警官の役なのよ。それで、麻薬の売人の男を殴るシーンがあって。『おい、この野郎。バカヤロウ。ええ?ああ?こっのバカヤロウ。』って殴ったり蹴るの。相手がうずくまっても構わず乱暴するのよね。いやあ、いいわあ。映画って心や体の動くところを映し続けるのが基本なんだなあって思っちゃった」

手を拳にしてエアーパンチをしつつ、たけし風に首をクイって横に曲げ、映画を観たときの感動を相手に伝えるために、精一杯まねをした。

そしたらさあ「面白いし俺はめっちゃ好きだけれど、あっちゃんがモテない理由はそれだよね」と言われたんですわ。はあ~~~あ!これです!!!!これまでは自分の言葉づかいが体育会系だからだと思っていたのですが、たけしの物真似。正確に言うと、「たけしの物真似をする必要も無いのに自らしてしまう姿勢」が原因だったそうです。もうこりゃどうしたら良いのかますます分かんなくなってきた。バカヤロ!!!ていうか20歳も何年か過ぎて今更モテも糞もあるかってんだい。コノヤロ!!!こちとら江戸っ子でい!!!!ダンカンバカヤロー!!!

 

<やくざ死す故郷の空の青も見ず>西村恕葉