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ピロートーク

やがて性愛

おろかなるこひびとどもを憐れみて

「昔付き合ってた女の子がめんどうくさい子でさあ、夜中の2時とかに会いに来てって言うんだよ、それで行く俺も俺だけれど」

「盲目的だったんですねえ」

「あっちゃんはそういうこと言うタイプ?」

「いやあ、わたしは夜なんだから寝なさい、って感じですね」

「それでいいんだよ、ほんとに」

 

 

そんなことを笑いながら話していたんだけれど、
「でも、この人はわたしと付き合って、わたしが夜中の2時に会いたいと言っても来てくれないんだろうなあ」とか考えていた。
別に好きな人でも恋人でもなんでもないし、付き合いたいわけではないんだけれど。

絶対にわたしを本当の意味で好きにならない人・好きになっても軽くいられるであろう人と一緒にいると、楽だけれど切なさが強い。
10年後にはきっともう会っていないし、お互いにもっと大切な人ができているんだろう、思い出すことも少ないんだろうと思うと、
今一緒にいる時間を大切にしたいと思う反面、何もかも終われ・早く時間よ過ぎろとも思う。

そして仮にこの人と恋愛関係になったとしても、溺れるほど愛することはないとわかっているさみしさ。

 

一つ前の日記にも書いたけれど
もっと恋に盲目的になれたらいいのかもしれないなあ、どっちなんだろうな。
本や映画の中で、恋人とともに過ごすために大学をずうっとサボっている人とか、仕事を切り上げて会う時間を設ける人とかを見ると、そんな風に愛し愛されるなんていいなあって思う。

きっと今のわたしにはそれは出来ない。
恋愛も、勉強も、友達もみんな大切で、一つだけなんて選べない。
あなただけ、なんてそんなたいそうな言葉とても言えない。
そんなこと言えないから、それに見合うだけのワガママが言えない。
夜中の2時に会いに来て、と言えるだけの自由さと奔放さを持っていたら、そんなふうに言えるほど人を愛せたら、愛されていたら、わたしは変わるのだろうか。
前述した「夜中の2時に会いに行った」男は、わたしのことをとてもかわいがってくれて好きだって言ってくれたけれど
どうしても、あの時、愛して欲しいとも愛してるとも言えなかったな。
(若い女として愛されるにこしたこと無いから、本当はのめりこむぐらいわたしのことを好きになってほしい。
だけれど、責任取れないからそんなこと言えなかった。でも、察して。)

 

どのような愛し方や、夢中になり方が正しいのでしょうか。
わからないわからないけれど、今の恋人はとても大切にしたいと思う。
人生でわたしを大切にしてくれた男の人ランキング余裕1位をかっさらうレベルの愛情深さであることには間違いないから。
何を一番大切にしたらいいのか、どれくらい大切にしたらいいのか分からないけれどそういう気持ちを大事にしたい。

夜のプールに後ろから飛び込むような、そんな恋愛もしてみたいと思う。死ぬまでに一度くらい。


〈おろかなるこひびとどもを憐れみてはるのあしたの積もらざる雪〉桜木裕子