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ピロートーク

やがて性愛

役割だけじゃ満たされぬまま冬の中手を繋いだ

ある程度女の子慣れしているおとこのこと、
どこか出かけると(二人ででも集団ででも)
本人のモットーかマナーとしてか優しさからかなにか知らないのですが、
レディファーストとして扉を開けたままにして先にお店に入れてくれたり、
ふかふかのソファー側に座らせてくれたり、
先にメニューを見せてくれたり、そういうメンズがいるじゃない。


そういう行いができる男性はやはり魅力的だと思うのですが、
どうも困ってしまうのです。


わたしは情けないことに
お店に先に入れてもらったとき
どこの席に行くのがベストなのかわからないし、
メニューを見させてもらっても優柔不断で選ぶのに時間がかかるため相手を不愉快にさせてしまうかもしれない、それが怖い(´・ω・`)
だから最近は一緒にメニューを見ながらあーだこーだ選ぶようにしてる。
これがわたしにとって一番たのしい。

 

だいたいわたくしレディーと名乗れるほどお料理とかお裁縫とか洗練されてないからそんな権利を求めちゃいけないタイプの人間なのよね。
何も身についてない形だけのレディーにこんな優しくしてくれるなんて…と申し訳なくおもうのですよ。
(´・ω・`)うむむ

 


一番スマートに行くにはどうしたらいいのでしょうね
ていうか周りの男のこも女のこもスムーズに出来すぎて、それがかっこよすぎて、わたしはついていけない。あんなふうになりたいな。

 

それにしても女のひとも大変なのは知ってるけれど
最近は男のひとも大変よねえ…。
前に読んだ男性のエッセイの中で印象的だったはなしがあったのでちょっと紹介。



思い出すのは五年前に冬の札幌に行ったときのこと。
凍った路上で恋人が足を滑らせた。
その瞬間に、わたしは「わっ」と驚いて、繋いだ手を放してしまったのである。
支えを失った恋人は思いきり転倒した。
そして、しばらく雪の上に転がったまま動くことができなかった。
私はそんな彼女を呆然と見下ろしていた。
最初のタイミングで手を放してしまったら、おそろしくて、二度と手を触れることができないのだ。

やがて、彼女はひとりで、むくっ、と起きあがった。
そしてお尻の雪を払いながら、あたし、なんか、わかった気がする、と呟いた。
私は、何も云うことができなかった。
こんなとき、どんな言葉があるというのか。
その人とは、結局、別れることになった。
一秒で、二人の未来は決まったのである。

恋人が足を滑らせた瞬間に、がしっと腕を支えて、微笑できるような男だったら、どんなによかっただろう。
いや、そうでなくても、支えようとして一緒に転んでしまってもいい。
そうなったら、二人で笑い合えばいいだけのことではないか。
ただ、私の反応だけはあってはならないものだったのだ。

 

なんか、なるほどなあと思った(´・ω・`)
そうだ、わたしはレディとしての孤独な優遇より
共に転がり合えるような関係がいいのかもしれない。
おとこのひとに、男役というものを与えたくないのかも。


上の引用した文章
女のひとなら共感してくれるひとが多いとおもう。
(エッセイについて…
穂村弘の『世界音痴』(小学館)より「一秒で、」
初出は日本経済新聞「プロムナード」2001年から)

 

 


誰か暇なひといたら教えてほしい


レディファーストを受けるのと、
雪の中を一緒に転がり合う、この二つの関連性を


題名はレミオロメン「Wonderful&Beautful」